世界はまだ油断してるから

4歳と1歳半の男の子ふたりの子育てを父親目線で紹介します

「おはよう」と息子は確かに言ったんだ

「おはよう」。すごく小さい声だったけど、確かに言った。
 
うちの子どもはもうすぐ4歳になる。コミュニケーションに問題があるわけでない。家ではペラペラとよくしゃべる。だけど、保育園だと誰とでも仲良く、という感じではないみたい。なにより朝の挨拶ができない。
 
息子のコミュニケーションについては、保育参観の後に、担任の先生に「うちの子は同世代の子と話してますか?」と聞いたら「う~ん、上の子とか先生とは話している気がしますが、、、」と言っていた。
 
前から思っていたが、なんとなく同世代、下の世代が苦手みたいで、逆に親戚のおばちゃんなどは一通りの人見知りの時間が過ぎると、本当によくしゃべる。けっこうしつこいほどに。
 
保育園に朝連れて行くのは、僕の役目だ。雨の日も風の日も雪の日も自転車に載せて連れていく(雪の日に連れてく時とか、ちゃんと覚えててよと思う)。世田谷区の特徴なのか、朝はけっこうお父さんが多い。半分ぐらいがお父さんだ。
 
保育園につくと、先生や子どもたちが口ぐちに「おはよう」と挨拶してくれる。それを息子は無視する。顔も見ないで、通りすぎる。たまに僕が「おはようは?」と言っても聞こえないふりをする。先生方も気にしているようで、目の前で腕を掴んで「おはよう」とやって、やっと返事をするぐらい。
 
朝だからなのか、何なのか、本人ではないので分からないが、ずっとそれが気になっていた。

3歳になる時に決めていたこと

息子が3歳になったときに決めていたことは3つ。「ありがとう」「ごめんなさい」「挨拶」。この3つがしっかり言える子に育てようと思っていた。
 
「パパ、○○やって」と言われれば、必ず「ありがとう」と言わせるようにした。家族だからつい忘れることもあるだろうが、何度もしつこく「ありがとうは?」と言い続けた。
 
「ごめんなさい」は、本当に難しい。子どもは大人よりも恥の意識が強いため、プライドが許さないのだろう。「ごめんなさいは?」というと、逆ギレすることが多かった。だから、子どもにとっては「ごめんなさい」が言えたことがすごい、と思って、言えたら「よく言えたね」と褒めるようにした。謝ればいい、とならないか心配でもあるが、やっぱり「ごめんなさい」は言えるようになってほしい。
 
そう思って接していたが、「挨拶」だけはどうにもならなかった。このまま克服できずに、4歳になってしまうかと思う3日前に(24日が誕生日なのだ)、保育園の友達と挨拶が出来たのだ。
 
何かきっかけとなる出来事があったわけでもないし、僕は何もしていない。それでも確かに聞こえた。いつものお友達の「おはよう」の呼びかけに、息子は小さな声で「おはよう」と返したのだ。元気の無い、つぶやくような声だったが本当に嬉しかった。心が震えるほどに。
 
少しずつ子どもは成長している。それをそばで見られるのは本当に幸せだと思う。