世界はまだ油断してるから

4歳と1歳半の男の子ふたりの子育てを父親目線で紹介します

子持ちなら分かる日本人の優しさ

靴下を無くした。いつの間にか無くなっていた。
 
その日は吉祥寺を訪れており、嫁と長男は買い物へ、僕は8ヶ月の子どもをだっこ紐に入れて、北の方に散歩していた。
 
町と町の境目にあるお店を探すので好きで、特に吉祥寺とかは意外と良い店があったりするので、20分ぐらい歩き続けた。
 
かわいい赤ちゃんとはいえ、9kgを持って移動するのは辛い。
そろそろ戻ろうと、嫁と連絡を取っていた。
 
合流場所を決めて、信号を待っているときにふと、
子どもの足を触ると靴下がひとつ無くなっていた。。
 
思わず「あれ!」と声を出したら、近くにいたおばあちゃんが
こっちを見て、靴下が無いことに気付いたようで「どこで落としたのかね?」と声をかけてくれた。さっぱり分からない。
 
嫁と合流し、ドーナツを食べながら靴下を落としたことを何気なく話すと、
「あれはかわいい靴下なんだから、探してきて!」と言われてしまった。
 
またあの道を歩くのかぁと思ったけど、確かにかわいい靴下だったので、探しにいくことにした。
 
同じ道をたどる。無い。無い。無いなぁ~と、やがて前に靴下を無くしたことに気付いた信号のある交差点が見えた頃、お寺のちょっと高いところに、靴下が置かれていた。
 
きっと誰かが拾って、上に置いておいてくれたのだろう。ありがたい。
 
実はこれは初めてではない、最初の子の手袋を落とした時も、落としたであろう道を探して歩いたら、ガードレールにかけてあったこともあった。そういうことが今回も含めて3回もあった。
 
また、そういう落し物を探しながら、歩いていると、大人の手袋とかも、同じように高いところに置いてあったりする。
 
拾って高いところに置くというのは、若い人にとっては、たいしたことではないのかもしれないが、やはり年齢を重ねると、しゃがむ、という動作はけっこう負荷がかかることが分かる。
 
よく外国人が日本人は優しい、というが、それは特定の誰かの功績なんかではなく、こういう小さな優しさを、お礼や見返りを求めるでもなくしてくれる誰かが作り上げた評価なのだろう。
 
これをもし外国で味わったら、一発でその国を好きになって、語り継ぐレベルだと思う。
 
本当に日本は良い国だわ。
 

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